車売却書類ガイド

売買契約書を確認しているか

“個人間での場合は厳密おこなう人は少ないですが、買取業者に車の売却をするさいには売買契約書を締結するのが一般的です。だいたいは先方の用意した書類に住所や日付を記入し、署名捺印をするだけなのでそんなに時間をとられる作業ではありません。”

ですが、難しい文言で書かれている契約書を隅から隅で熟読、納得したうえで署名捺印しているかと問われれば、多くの方が「否」と答えるのではないでしょうか。しかし、大きな落とし穴があるかもしれません。現車引き渡し時に、契約時と著しく車の状態が違った場合、支払われる買取金額を減額されることがあります。引き渡しまでに最後のドライブ旅行にでかけ、走行が何百㎞も増えている、もしくは事故を起こしてしまい、状態を大きく損なってしまった。こんな場合は減額の対象となります。いまあげました事例のように自分に由縁のある減額ならば納得がいくところです。しかし、「売主の認識の如何に問わず」の一文が挿入されていると話は変わってきます。ワンオーナー車(新車で購入し、その後売却)の場合は問題がありません。しかし、中古車で購入した車両を再び手放すとき、あなたの以前のオーナーが秘匿していた瑕疵までも、あなたの賠償責任となります。修復歴や走行距離の相違(メーター改ざんやメーター交換)、水害車などいろいろな事例が考えられますが、たとえあなたが知らなかったことだったとしても、これらのことが立証されたのならば、減額の対象となるのです。
このほか、税金や自賠責などは月割りで所有者が負担するべきものです。これらの扱いはどうなっているでしょうか。たとえば1500㏄の車を10月に売却した場合、残り5か月分の自動車税は新しい所有者負担となります。年度頭に一括で納付しているものなので、新所有者はあなたに返金しなければなりません。(年額34500円÷12か月×5か月分=14375円)。リサイクル料金にしても最終所有者負担すべきものですから、とうぜん全額あなたに返金されます。車種や車の売却時期によっても異なってきますが、その金額は数万円(ものによっては十数万円!)になることもあります。これらが込みの買取価格なのか、別途支払いなのかで金額は大きく変わってきます。これらのことはかならず契約書に記載してあります。安易にサインしたりしないで、一読し、買取業者にも確認してください。